理性の限界

理性の限界というテーマで行われる、対話・ディベート形式の本。「おわりに」に、

一流の研究者に何かを教えていただくには、「雑談」が最もわかりやすいし、楽しいのである

と書かれてあるとおり、難解なテーマも楽しく読めます。大学生や会社員も登場し、彼らの突っ込みにはだいぶ助けられました。カント主義者はなんだか可哀そうな気すらしましたが、あのような姿勢ではディベートの場にも「ふさわしくない」ということを示しているのでしょう。

このような日本語の良書、英語化されても面白いかもと思ったり。日本書籍の輸出ってどのくらい行われているんでしょうね?村上春樹はよく英語版を目にしましたが・・・

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)