白洲次郎 占領を背負った男
今月は伝記をいくつか読んでみようとふと思い立ち、いくつかAmazonで購入。
まず手を出したのが、日本一かっこいい男とか言われているらしい、白洲次郎氏の伝記。
白洲氏は、吉田茂の側近として活躍した人で、日本国憲法制定時などに活躍。あのマッカーサーを怒鳴った日本人としても有名。
非常に筋の通った人間で、原理原則「プリンシプル」を重要視した生き方は見ていて非常に気分がよくなります。昨日の定規の話で言うと、この方は定規なんて持ち合わせておらず、しっかりとしたコンパスを持っていて、正しいと思う方向だけを向いていた人生だったんでしょう。
特に、卑屈になりがちだったであろう敗戦直後にも関わらず、絶対的権力であったであろうGHQにも従順にならず、正しいと思うことだけを信じて進んでいった生き様には震えます。未だに日本人は、外国に対してちょっと卑屈になりがちな傾向があるような気がしますが、こんな日本人もいたんだと、元気が出てきます。それにしても、どうも戦争後に日本人の価値観というのはがらっと崩壊してしまったような気がしてきます。白洲氏のいう、「うるさ方」というのがもういないですね。私の子供のころは辛うじて居たような気もしますが、もう外を歩いていても、皆がある種の「我関せず」といった感じで。まあ、変に単独で口を出すと、逆に襲われてしまったりと変な世の中ではありますが。。
日本に住んでいると感じる、非常に濃い「ピアプレッシャー」なるものを久しぶりに思い出しました。
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