本の読み方 スロー・リーディングの実践

本の読み方 スロー・リーディングの実践 (PHP新書)

本の読み方 スロー・リーディングの実践 (PHP新書)


巷にあふれる速読の本に対して感じていた、
あの漠然とした「不信感」をすっきりさせてくれる一冊。


スローリーディングとありますが、
どちらかというと、あくまで小説の本来の読み方/楽しみ方と言った内容でしょうか。


自分も、平均よりかは読書量は多い方だと思いますが、
そのうちどれだけが自分の血や肉になっているかと聞かれると、
たしかに「・・・」となってしまうわけで。
その点、非常に耳が痛い内容でしたが、
その分よい目覚ましになりました。


速読については、著者ほどばっさりと否定はしませんが、
でも特定の情報収集以外であれば、
やはり著者の指摘通り、速読の効果、というか「意味」はないのではないかと思います。


本書の真骨頂は、後半の実践部分。
小説って、こうやって読むのかぁと、この年になって初めて知りました。
なんだか無駄な深読みのように最初は感じますが、
読み終える頃にはスローリーディングの虜になっていました。
骨の髄までしゃぶる読書とは、本当によく言ったもので。


これからは10冊の本をざっと読むより、1冊の本をじっくり読もう!
もちろんジャンルにはよりますがね。。